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AdvancedW-ZERO3es/購入/06 無線LAN 地図 位置測定サービスAdvanced/W-ZERO3[es]に搭載されている無線LANで、自分のいまいる場所がわかるサービスをつかってみた。去る 7 月 10 日に NTT レゾナントが「goo ラボ」で実証実験開始の発表を行った「Wi-Fi 電波による位置測定サービス」。Wi-Fi 電波を使って現在位置を測定する……どこかで聞いた事のあるような……と思い、リリースをチェックすると、やはりベースにはソニー・コンピュータサイエンス研究所の開発した技術「PlaceEngine」が利用されていた(提供はクウジット)。 PlaceEngine と言ってもご存じない方もいると思うので軽く説明をしておこう。この技術は、自分がいる現在位置を調べてしまおうという位置推定技術。測位には Wi-Fi の電波を利用しており、無線 LAN 機能さえ搭載していれば GPS 機能を使えない端末でも測位が可能となっている。 現在 PlaceEngine には Windows 版と Windows Mobile 版の専用クライアントが用意されており、Windows Mobile 版は W-ZERO3 での動作が確認されている。となれば、「Advanced/W-ZERO3[es] でも使えてしまうのではないか?」と考えるのは当然だ。そこで、同サービスが本当に Advanced/W-ZERO3[es] で使えるのかどうかを検証してみた。 まずは PlaceEngine を入手して動作チェックはじめに行っておくのは、Windows Mobile 版専用クライアントの入手。クライアントは、PlaceEngine の公式サイトから入手できる。クライアントを入手し、Advanced/W-ZERO3[es] にインストールをしたら(実にあっさりとインストールは完了する)、プログラムを起動して位置測定が可能かどうかをチェック。プログラム起動の前には、PHS 機能をオフ、無線 LAN 機能をオンにして、インターネットに接続した状態にしておこう(標準設定では、PHS をオンにしておくと PHS で測位しようとする)。
PlaceEngine を起動。いろいろと細かな設定が可能だが、とりあえず後回し。画像で赤く囲んである「現在地を取得」をクリックしよう 成功すると、画像のように現在位置の住所が緯度・経度情報と共に表示される 続いて「goo ラボ」にアクセス無事 PlaceEngine の動作が確認できたら、「Wi-Fi 電波による位置測定サービス」の実証実験を行っている「goo ラボ」に「Opera Mobile」でアクセスしよう。
こちらが Advanced/W-ZERO3[es] の「Opera Mobile」でアクセスした「goo ラボ」のトップページ。さすがは「Opera Mobile」。PC で見ているのとほとんど変わらない感覚で表示されている 下にスクロールさせていくと、左側に「エリア情報検索実験」と書かれたリンクが見える。ここをクリックしよう 位置測定サービスを実験!実験!「エリア情報検索実験」にアクセスすると、赤く囲んだ部分に「現在地を取得」というボタンが見える このままでは表示が小さすぎてうまくクリックできないので、表示を 150 パーセントに拡大してみた。それでは「現在地を取得」ボタンを押してみよう(画像の拒絶メッセージは操作ミスで表示されたものなので、気にしないように……) 見やすさを考えてフルスクリーン & 100 パーセント表示に。ご覧のとおり、無事位置情報の測定と、現在地の地図情報の取得に成功した……が、何か表示が崩れている 「これではいかん」と思ったが、メニューから「ディスプレイ」の「画面幅で表示」を「PC モード」に切り替えることで、この問題は解決。横幅 800 ピクセルの恩恵もあり、周辺情報もしっかりと表示されている これはかなり使えるかも……というように、本来は PC を想定している(と思われる)「Wi-Fi 電波による位置測定サービス」が、Advanced/W-ZERO3[es] でも無事に使えることが確認できた。GPS 機能を搭載した PDA はすでに幾つかリリースされているが(Mio や iPAQ など)、Windows ケータイにはまだ登場していないのが現状だ。 PlaceEngine は、ユーザーがパソコンから専用クライアントで位置情報を PlaceEngine のサーバに登録するスタイルをとっており(Windows 版では位置情報の登録が可能だが、どうやら Windows Mobile 版には登録機能が無いようだ)、現在は首都圏と国内主要都市のデータしか蓄積されていない(=データが登録されていない地域の測位はできない)。しかし、PlaceEngine との連携で提供される「Wi-Fi 電波による位置測定サービス」の地図情報は非常に充実しており、今後登録エリアが増えていく事で、かなり実用性の高いサービスに育っていくのではないだろうか。 ちなみに、今回インストールした Windows Mobile 版の PlaceEngine クライアントは、旧モデルの W-ZERO3 でしか検証が行われていないが、解像度も OS も異なる Advanced/W-ZERO3[es] でも問題なく動作した。動作には「Opera Mobile」と「Microsoft .NET Compact Framework 2.0 再頒布可能パッケージ(Windows Mobile 6 にはあらかじめ入っているので必要ない)」が必要になるが、「Opera Mobile」を標準で搭載しているイー・モバイルの「EM・ONE」であれば、PlaceEngine および「Wi-Fi 電波による位置測定サービス」が利用できる可能性はある。ユーザーの方は試してみる価値があるのではないだろうか? |